アルケスツヤクワガタ飼育情報
( Odontolabis alces )
飼育温度
幼虫飼育材
生息地域
フィリピン、ミンダナオ島
体長
♂ 39~104mm♀ 44~54mm
成虫寿命
1年
幼虫期間
8ヶ月
♂
♀
成虫飼育
成虫飼育には、小型~中型の飼育ケース、飼育マット又はおがくずマット、転び止めの木、昆虫ゼリーを置いて飼育します。
オスとメスは、交尾をさせる時以外は、オスのメス殺しを防ぐため、別々に飼育します。
飼育温度は、20℃~25℃です。
乾燥に弱いですから、マットが乾いているようでしたら、霧吹きで加湿して下さい。
冬場の飼育では、10℃以下に下がる部屋でも生きていますが、なるべく20℃程度の、温度変化の少ない部屋に置いて下さい。
冬場の飼育には加温が必要で、温室などをリ利用して、20℃以上の環境になるようにして下さい。
温室に関する詳しい情報はクワガタ、カブト飼育用簡易温室の作り方
クワガタ、カブト用かんたん温室の作り方のページに詳しく書かれています。
幼虫飼育
幼虫飼育では、添加剤入りの発酵マットを使って、飼育します。
飼育容器はブロー容器、使用済みの菌糸ビン容器などを使用します。
初令~2令迄は200mlのプリンカップ、3令以降♂で800~1000ml、♀で500~800mlの飼育容器を使います。
アルケスツヤクワガタは、比較的大きい蛹室を作りますので、3令以降はなるべく直径の大きな容器を用意して、蛹化や羽化しやすい環境を作ってあげることが大事です。
- 発酵マットに、水を入れてよくかき混ぜます。
- 飼育容器に、加水した発酵マットを2~3回に分けて、スリコギを使って突き固めます。
- マットの表面に、幼虫が入るくらいの大きさの穴を掘ります。
- スプーンを使って、幼虫を一匹だけ、頭から入れます。
- 幼虫が潜って行ったら、フタを閉めて、暗くて静かで、温度変化の少ない場所に保管します。
水の量は、手で握った時に、水が垂れずに、手を開いた時に、お団子ができるぐらいです。
3ヶ月に1回を目安に、マット交換をします。
オスメス共に、2~3回のマット交換で、羽化させることができます。
飼育温度は、20℃~25℃程度です。
冬場には、温室などを利用して、加温する必要があります。
加温設備が無い場合、最低でも10℃以上の環境に置いて下さい。
意外と低い温度でも生きていますが、生きているだけで、その間は成長しません。
大きなオスで羽化させたい時は、加温して、23℃~25℃程度の環境で飼育することが、不可欠です。
産卵セット
産卵セットには、中型の飼育ケース、無添加の発酵マット、クヌギ又はコナラの産卵木、昆虫ゼリーを用意します。
- 水を入れたバケツの中に、産卵木を入れて、浮き上がらないように重りを乗せて、半日漬け込みます。
- 産卵木を、バケツから取り出して、2~3時間、日の当たらない場所で陰干しします。
- マイナスドライバーを使って、産卵木の樹皮を転び止めに使えるように、なるべく大きく剥きます。
- 発酵マットに水を混ぜて、よくかき混ぜます。
水の量は、手で握った時に水が垂れずに、手を開いた時に、お団子ができるぐらいです。
- 飼育ケースの底から、10センチぐらいの高さまで、スリコギを使って、発酵マットをカチカチに突き固めます。
- 突き固めたマットの上に、加水して皮を剥いた産卵木を置きます。
- 産卵木の上部が、少し見えるくらいまで加水した発酵マットを入れ、手で押し固めます。
- マットの表面に、産卵木から剥いた樹皮、昆虫ゼリーを4~5個置きます。
- 交尾済のアルケスツヤクワガタのメスを、1匹だけ入れてフタをし、暗くて静で温度変化の少ない場所に保管します。
約一ヶ月すると、飼育ケースの底に卵が見えてきます。
この頃に、メスの成虫を産卵セットから、取り出します。
全ての卵を、幼虫で採りたい時は、このまま乾燥しない様に注意して、あと3~4週間待ちます。
3~4週間後には、ほとんどの卵が孵化しますから、200mlのプリンカップを用意して、産卵セットで使った発酵マットを詰め、幼虫を一匹ずつ入れます。
■ 卵から孵化させる場合は
- 200mlのプリンカップを用意します。
- プリンカップに、産卵セットで使った発酵マットを詰め、マットの表面に卵が入る大きさの窪みを10個ぐらい作ります。
- スプーンを使って、窪みの中に卵を一個ずつ入れます。
- ティッシュペーパー1枚、マット表面にかぶせ、表面に霧吹きで加湿します。
- フタを閉めて、3~4週間待てば、卵が孵化します。
孵化するまで間、ティッシュペーパーが乾燥しない様に常にチェックして、乾燥したら霧吹きで加湿して下さい。
卵から孵化した幼虫は、プリンカップの底に移動します
- プリンカップを幼虫の数だけ用意ます。
- プリンカップに、産卵セットで使った発酵マットを詰め、幼虫が入るくらいの穴を1個掘ります。
- スプーンを使って、穴に幼虫を一匹ずつ入れ、幼虫が潜って行ったらフタをします。
飼育温度は、23℃~25℃ぐらいが適温です。