コンフキウスノコギリクワガタ飼育情報
( Prosopocoilus confucius )
飼育温度
幼虫飼育材
生息地域
インド、ベトナム、中国
体長
♂ 59~106mm、♀ 40~46mm
成虫寿命
6ヶ月
幼虫期間
6ヶ月
♂
♀
成虫飼育
ギラファノコギリクワガタの仲間と言ってよい種類です。
オスの体長は100ミリを超える成虫もいます。
成虫飼育には、中型の飼育ケース、飼育マット又はおがくずマットに、転び止めの木、、昆虫ゼリーを用意して下さい。
飼育温度20℃~28℃ぐらいです。
オスはおおアゴが邪魔をして、昆虫ゼリーの深い所まで食べることが出来ません、大きいサイズのゼリーを使うか、ゼリーカップを半分に割って、食べやすいように工夫してあげて下さい。
夏場はマットが乾燥しやすくなりますので、霧吹きで水分の補給を忘れずに。
乾燥にはとても弱い種類です
冬場の飼育には加温が必要で、温室などを使用して、20℃以上の環境になるようにして下さい。
温室に関する詳しい情報はクワガタ、カブト飼育用簡易温室の作り方
クワガタ、カブト用かんたん温室の作り方のページに詳しく書かれています。
幼虫飼育
幼虫飼育は、マット飼育、菌糸飼育のどちらもでも可能です。
どちらかと言うと、菌糸瓶飼育の方が大きく育ちます。
マット飼育の場合、初令~2令迄200mlのプリンカップ、3令初期500~800mlの飼育容器、それ以降♂で1000~1500ml、♀で800~1000mlの飼育容器を使います。
- 添加物の入った発酵マットに、水を入れてよくかき混ぜます。
水の量は、手でギュッツと握った時に、水が少しだけ垂れて、手を開いた時にお団子が出来るくらいです。
- 飼育容器に加水した発酵マットを、2~3回に分けてスリコギを使って突き固めます。
- 突き固めたマットの上を、幼虫が入ることが出来るくらいの大きさに穴を掘ります。
- スプーンを使って、幼虫を頭から穴に入れます。
- 幼虫がマットに潜って行ったらフタをして、暗くて静かな場所に保管します。
3ヶ月を目安にマット交換をします。
メスで2回ぐらい、オスで2回~3回のマット交換で、羽化させることができます。
菌糸瓶飼育の場合は、オオヒラタケ系の菌糸瓶を使います。
初令~2令迄200mlのプリンカップ、3令初期500~850mlの菌糸瓶、それ以降オスで1500~2000mlの菌糸瓶、メスで850mlの菌糸瓶を使います。
- 菌糸瓶のフタを開けて、瓶の中の菌糸を、肩まで取り去ります。
- 市販品では既に穴が開いていますが、入れる幼虫の大きさに合わせて穴を広げます。
- スプーンを使って幼虫を頭から穴に入れます。
- 幼虫が中に潜って行くのを確認したらフタをして、暗くて静かな場所に保管します。
菌糸瓶の交換は、食痕が70%程度見えたら、交換の準備を始めて下さい。
菌糸瓶の中に、幼虫を入れてからしばらくの間は、瓶の中央付近で菌糸を食べていることが多く、表面に食痕が見え始めると、急に食痕が広がってしまうことが多いですから、なるべく早めに交換する菌糸瓶を準備して、交換に備えて下さい。
購入したばかりの菌糸瓶は、移動などに伴って、内部で炭酸ガスが発生しますので、購入後2~3日間は菌糸瓶をひっくり返して、中の炭酸ガスを抜いてから使用して下さい。
この作業を怠ると、幼虫投入後の暴れの原因にもなります
冬場の飼育には、加温設備が必要で、温室などを使用して、23℃~25℃程度での飼育して下さい。
菌糸瓶に関する詳しい情報は菌糸瓶の選び方、使い方のページに詳しく書いてあります。
産卵セット
産卵セットには、良く発酵した無添加の微粒子発酵マット、中型の飼育ケース、クヌギ又はコナラの産卵木、昆虫ゼリーを用意します。
微粒子発酵マットが手に入らない時は、発酵マットを目の細かいフルイでより分けて、細かい部分を使います。
より分けた残りのマットは、上の層で使用しますので、必ず取っておいて下さい。
- 水を入れたバケツの中に、産卵木を入れ、浮き上がらない様に重りを乗せて、半日漬け込みます。
- 水から産卵木を出して、日の当たらない場所で2~3時間、陰干しします。
- マイナスドライバーを使って、産卵木の樹皮を後で転び止めに使える様に、大きめに剥きます。
- 微粒子発酵マットに、水を入れてよくかき混ぜます。
水の量は、手でギュッツと握った時に水が少しだけ垂れて、手を開いた時にお団子が出来るくらいです。
- 飼育ケースの底から10センチくらいの高さまで、加水したマットを入れ、スリコギを使ってカチカチに突き固めます。
- 突き固めたマットの上に、加水して樹皮を剥いた産卵木をのせます。
- 産卵木の上部が少し見えるくらい迄、加水した発酵マットを産卵木の周りに入れます。
- 産卵木から剥いた樹皮をマット表面に乗せ、昆虫ゼリーを4~5個ぐらい置きます。
- 交尾済みのコンフキウスノコギリクワガタのメスを一匹だけ入れ、フタをして、暗くて静かな場所に保管します。
メスで2回、オスで3~4回の交換で、羽化させることが出来ます。
1ヶ月ぐらい経過すると、飼育ケースの底に卵や幼虫が見えてきます。
この頃メスの成虫を取り出して、産卵を継続するのなら、新しい産卵セットに投入、やめるならば単独で飼育ケースに入れて、しばらく栄養と休養を取らせます。
全てを幼虫で採りたい場合は、ビニールにくるみ、乾燥に注意して、3~4週間待ちます。
3~4週間経過したら、床に新聞紙をひき、飼育ケースの中身をひっくり返して、全部出します。
ほとんどの幼虫が底固めのマットの中から、一部は産卵木の中から見つけることが出来ます。
200mlのプリンカップを用意して、産卵セットで使った発酵マットを詰めて、幼虫を一匹ずつ入れます。
卵で採れた場合は、200mlのプリンカップに、産卵セットで使った発酵マットを詰めて、マットの表面に、卵が入るくらいの窪みを10個程度作ります。
スプーンを使って、卵を窪みの中に1個ずつ入れて行きます。
マットの表面にティッシュペーパーを一枚被せて、その表面を霧吹きで加湿します。
プリンカップのフタを閉めて、暗くて静かな場所に保管します。
卵が孵化するまでは乾燥に注意して、ティッシュペーパーが乾燥しているようでしたら、ビショビショにならない程度に加湿します。
3~4週間で、卵は孵化します。
孵化した幼虫は、プリンカップの底に潜りますから、全部の卵の孵化が終わったら、別の200mlのプリンカップを用意し、産卵セットで使った発酵マットを詰めて、幼虫を一匹ずついれます。
1ヶ月を目安に幼虫飼育のセットに移行して下さい。
産卵温度は24℃~26℃ぐらいですので、冬場は温室などの加温設備が必要です。