エラフスホソアカクワガタ飼育情報
( Cyclommatus elaphus )
飼育温度
幼虫飼育材
生息地域
スマトラ島
体長
♂ 35~101mm、♀ 25~35mm
成虫寿命
6ヶ月
幼虫期間
8ヶ月
♂
♀
成虫飼育
ホソアカクワガタの中でも、標高の高い地域に住む種類で、飼育温度を高くとも23℃程度に抑えないと、死んでしまうことが多く、飼育の難しい種類です。
近年まで、エラフスホソアカクワガタとして販売されていた物の中に、トルンカートゥス(truncatus)、キルチネール(kirchneri )の2種類が亜種として分類が変わっています。
エラフスホソアカクワガタの特徴は、オスではオオアゴ基部の黄色の斑紋、内歯の先端が尖っているなどの特徴があります
オスはメスをメイトガードするほど仲が良く、一緒に飼っても安心な種類です。
夏場の飼育には、クーラー等により、20℃前後の温度管理が必要になります。
成虫飼育には、小型~中型の飼育ケース、飼育マット又はおがくずマット、転び止めの木、昆虫ゼリーを入れて飼育します。
冬場の飼育には、加温が必要で、15℃以上の環境になるようにして下さい。
温室に関する詳しい情報はクワガタ、カブト飼育用簡易温室の作り方
クワガタ、カブト用かんたん温室の作り方のページに詳しく書かれています。
幼虫飼育
発酵マットで育ちますが、飼育下での大型化が難しく、まだまだ研究の余地があります。
羽化出来ても、大あごの短い、ノコギリクワガタのようになってしまいます。
幼虫も温度管理が必要で、20℃以下の環境が必須となります。
菌糸瓶は使えませんので、注意してください。
幼虫の飼育には、初令~2令迄200mlのプリンカップ、それ以降♂で500~1000mlの飼育容器、♀で500~800mlの飼育容器を使います。
- 添加剤入りの発酵マットに、水を入れてよくかき混ぜます。
- 飼育容器の底に、加水した発酵マットを2~3回に分けて、スリコギを使って突き固めます。
- 突き固めたマットの表面に、幼虫が入る程度の大きさの、穴を掘ります。
- スプーンを使って、幼虫を頭から穴に入れます。
- 幼虫が潜って行ったらフタをして、温度変化の少ない場所に保管します。
水の量は手でギュッツと握った時に水が垂れず、手を開いた時にお団子ができるくらいです。
3ヶ月に一回を目安に、マット交換をします。
メスで2回、オスで2~3回の交換で羽化させることができます。
飼育温度は、18℃前後が良好です。
産卵セット
産卵セットには、小型~中型の飼育ケース、無添加の発酵マット、クヌギ又はコナラの産卵木、昆虫ゼリーを用意します。
- 水を入れたバケツに、産卵木を入れて、浮き上がらないように重しを乗せて、半日、水をしみこませます。
- 産卵木を水から出して2~3時間、日の当たらない場所で、影干しします。
- マイナスドライバーを使って、産卵木の樹皮を後で転び止めで使える様に、なるべく大きく剥きます。
- 発酵マットの中に、水を入れてよくかき混ぜます。
- 飼育ケースの底から10センチくらいの高さ迄、加水した発酵マットをスリコギを使って、カチカチに突き固めます。
- 加水して樹皮をむいた、産卵木を置きます。
- 産卵木の上部が、少し見えるくらい迄、加水した発酵マットを入れ、手で表面から押し固めます。 >
- むいた樹皮、昆虫ゼリーを3~4個、マットの表面に置きます。
- 交尾済の、エラフスホソアカクワガタのメスを一匹だけ入れて、フタをします。
- 温度変化の少ない場所に保管します。
水の量は手でギュッツと握った時に水が垂れず、手を開いた時にお団子が出来るぐらいです。
約1ヶ月すると、飼育ケースの底に、卵が見えてきます。
この頃に、メスは産卵セットから取り出して、栄養を与えて休養させます。
乾燥に注意して、あと3~4週間程待つと、ほとんどが幼虫になっています。
床に新聞紙を拡げて、飼育ケースの中身を全部、ひっくり返して出します。
幼虫は突き固めたマットの中、産卵木の中の、両方から見つかります。
200mlのプリンカップを用意して、産卵セットで使った発酵マットを詰め、幼虫を一匹ずつ入れます。
1ヶ月を目安に、幼虫飼育のセットに移行して下さい。
産卵マットに、材を埋め込んだ普通のセットで産卵しますが、温度が高すぎると産卵しません。
20℃以下に保てると、良い結果が出ます。