ヒラタクワガタ飼育日記
( Dorcus pilifer )
雄のヒラタクワガタです。
近所の森で採集した個体で、体長50mmほどで、さほど大きくないのですが、近所の森でヒラタクワガタを採集できたのは初めてでしたので、産卵飼育をすることにしました。
(2006-7-30)
こちらはヒラタクワガタの雌です。
こちらも近所の森で採集した個体です。
雄と同じくらいの大きさで、しかもオオアゴを良く見ると磨り減っているようですから、きっと昨年羽化した個体のようです。
この雌と雄を使って産卵セットを組むわけですが、多分昨年中に交尾を完了させていると思われますので、上の雄の子にはならないような気がします。
(2006-7-30)
セットしてから4週弱となりましたので、様子を見てみました。
メスは既に産卵が終了したようで、飼育ケースの蓋の上で歩きまわっていました。
そろそろ産卵が終了したと思われるので、メスを産卵セットから取り出し、取りあえず1匹で静かに元気を取り戻せるような空間を与えました。
マット表面はずいぶん乾燥していた為、霧吹きで加水しましたが、これから飼育ケース内が蒸れない程度に穴をあけたビニールにくるんで1ヶ月程保管してから材割を行います。
(2006-8-3)
飼育ケース裏側や側面を見てみると、既に幼虫が5~6匹程度見つけることが出来ます。
ヒラタクワガタは、材にもマットにも産む種類ですから、材割して見ないと全部で何頭生まれたか不明です。
1ヶ月後のお楽しみですね。
(2006-8-3)
産卵セットを組んでから1ヶ月半、マットに幼虫が沢山見えてきた為、待ちきれずに産卵セットを開けてみました。
結果はマット内で幼虫8頭、材の中で幼虫4頭、そのうち材を割った時に1頭つぶしてしまい、3頭が材から採取できました。
直ぐに1リットル程度の容器に移し、マット飼育で羽化まで持って行く予定です。
(2006-8-20)
ふ化後500mlの容器に仮に入れてありました。
既に3令になっています。
体重は6グラム、これから冬を越し来年の7月頃には羽化するでしょう。
新たに1リットルの容器にマットを詰めて、暫らくはかまう事無く年を越すでしょう。
ちなみに雄が5頭、雌が5頭と丁度半分ずつとなりました。
(2006-9-17)
ヒラタクワガタの幼虫です。
昨年より常温で、発酵マットで飼育してきました。
どうやら雌のようです。
気温が上がってきていよいよ成長が加速する時期です。
雄親と雌親は未だ冬眠から目覚めていませんが、4月になる前には冬眠から覚めて活動をするでしょう。
ヒラタクワガタはコクワガタよりも活動開始時期が早く、7月に入った頃には野外採集が出来、逆にコクワガタやノコギリクワガタが活動し始める頃には早々と居場所を作って見つけ難くなります。
(2007-3-21)
幼虫達に変化が現れました。
メスの幼虫は前蛹状態で、既に蛹室も出来てあとは蛹化を待つのみの状態です。
オスは一足遅れてこれから蛹室を作ろうとしているところで、この様子だと8月頃には成虫の姿を見ることが出来るでしょう。
(2007-5-21)
あらかたの幼虫達が蛹化したようです。
孵化したのが昨年の8月半ば頃、ここまで10ヶ月ぐらいになります。
外国産のヒラタクワガタに比べると羽化までの飼育期間が少し長いようです。
メスの蛹は外部から見え易い場所に作りますが、オスは飼育容器の中の方に蛹室を作って、外から確認し難いです。
この子たちの両親も未だ元気で、もう直ぐ2世代の同時飼育となります。
(2007-6-10)
蛹だったヒラタクワガタが羽化しました。
昨年の8月中旬孵化ですから、約10ヶ月かけての羽化になります。
11頭いた幼虫の内、飼育ケースの外側から見て確実に羽化しているのが6頭いたので、マットから取り出してみました。
結果は全て雌で母親に似た体形で、体長32mm前後ありました。
時期的に雌が早く羽化するのは当然ですが、雄がまだ1頭も混じっていません。
残りの容器の中に雄がいてくれれば良いのですが、残り5頭は全て蛹です。
(2007-6-30)
飼育容器の外から手見て、既に羽化していると思えたのですが、未だ羽化したばかりのだったようです。
体色がオレンジ色をしているので、羽化後数時間という所です。
同時にあけた容器の成虫達も、羽化後1週~2週間程度でしょう。
飼育容器の中のマットを取り除いて、上から見える状態にしてあと2~3週間はじっとさせておきます。
(2007-6-30)
ヒラタカクワガタの雄がやっと羽化しました。
昨年の8月中旬孵化ですから、約11ヶ月経過したことになります。
未だ上翅がちょっと赤いですが、羽化してから1週間ぐらいです。
全部で♂が4匹羽化し、61mmを筆頭に60、59、57mmの大きさとなりました。
♂親のサイズが小さめだったので、これくらいの大きさに羽化するとは思いませんでした。
幼虫の飼育は孵化後から発酵マットの飼育です。
菌糸瓶だったらもう少し大きくなっていたかも知れませんが、今シーズンはこれで良しとします。
(2007-7-12)